開催報告
- 概要
- アンケート結果(おとな)
- アンケート結果(こども)
- 主な掲載・放映実績
学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ2016 大盛況のうちに無事終了しました!
『学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ』とは、ブラックボックス化した現代社会で実感する機会の少ない科学や技術の"プロセス"を子どもから大人まで五感で感じられる場づくりを目指し、既存の枠を超えた多様な主体と連携のもと、学都仙台・宮城の地で、2007年から毎年開催している体験型・対話型の科学イベントです。
おかげさまで10周年を迎える今年度も、本趣旨に賛同する大学・研究所や企業、行政や教育機関など、のべ131団体からご理解・ご協力を賜り、東北大学をまるごと会場にして、合計110プログラム(講座プログラム:46プログラム・計144回実施、体験ブース:63ブース)が一斉実施されました。
今年はあいにくの雨模様したが、おかげさまで昨年以上に多くの方にご来場いただき、大盛況のうちに幕を閉じました。ご来場いただきました計9,612人の皆様、ご出展・ご支援を賜りました関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。
これからも知的好奇心がもたらす心豊かな社会の創造にむけて、学都「仙台・宮城」サイエンス・デイを継続的に開催して参りたいと存じます。引き続き、皆様のご理解・ご協力の程よろしくお願い申しあげます。学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ 出展について
出展内容について
下記2点を満たす体験型プログラムを募集します
① 科学や技術の「プロセス」を感じられること
② 現場の「人」と直接対話できること出展形態について
下記2形態から選ぶことができます(複数出展可)
● 体験ブース型:自由参加型(入退場自由)
● 講座プログラム型:予約申込型(対象年齢や人数を設定できます)
→ 学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ2015出展プログラム一覧はこちら
【出展規模】
出展者数:のべ131団体
プログラム数:合計110ログラム
◆講座プログラム型:46プログラム(144回実施)
◆体験ブース型:63ブース
サイエンスデイAWARD賞創設:個人・団体より計65賞【来場者数】
日 付:7月17日(日)
天 候:雨のち曇り(最高気温25℃)
対 象:こども~おとな
来場者数:9,612人(昨年度:8,661人)フォトギャラリー
サイエンスデイAWARD2015表彰式・交流パーティー開催!受賞者決定!!
『学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ』では、あなたが"よい"と思った出展プログラムに対して、お互いに自分の賞をつくって表彰し合う取組み「サイエンスデイAWARD」を行なっています。"よい"科学や技術とは、そもそも何か?そこにはさまざまな視点があります。サイエンスデイAWARDは、複眼的な視点から評価できるよう、個人・団体問わず誰でも賞を創設できることが、最大の特徴です。
サイエンスデイAWARD表彰式・交流パーティー2016開催報告はこちら
サイエンスデイAWARD 創設された賞・受賞者一覧はこちらご理解・ご協力を賜りました関係者の皆さまに心より感謝申し上げます。引き続き、皆様のご支援のほどよろしくお願い申しあげます。
開催趣旨
近年、我が国の科学技術研究および産業競争力の強化を実現する「科学技術創造立国」の基盤を揺るがす深刻な問題として、子どもたちの「理科離れ」が叫ばれています。「理科離れ」は単に「個人的に理科が嫌い」という問題ではなく、理科を学ぶ過程で本来養われるはずの「知的好奇心」や「論理的思考力」等の低下を意味しています。その結果として、文理問わず高等教育を理解できない学生が増大し、大学教育の質の維持が著しく困難に陥っているというかたちで問題は顕在化しており、もはや「理科離れ」問題は、国民全体による知の問題、すなわち社会的リスクであると捉えられています。
これらの社会的背景に、社会の細分化・複雑化に伴い、個々は専門家に任せ、表面だけを利用するブラックボックス化が進んだことがあります。その結果、わたしたちは効率性と引き換えに、本来そこにあるはずの自己と対象との関係性を実感することが困難な状況に陥っています。しかしながら本来、自己と対象との関係性の集積が、すなわち社会です。この自己と対象との関係性が見えない危機こそが、個人・地域社会・国レベルでの問題の本質的な原因とnatural science では捉え、そこから解決策を見出していきます。
自己と対象との関係性を実感しやすい範囲として、natural science は社会の中でも特に“地域”に着目します。自分が社会に与えている影響と自分が社会から受けている影響を実感できることで、人は自らの社会的存在意義を自覚し、主体的に活動することができます。このようなひとり一人の内発的モチベーションによる主体的なアクティビティーが、地域をつくり、そして社会全体をつくるドライビングフォースとなります。つまり“地域”こそが、社会をつくる基盤であると同時に、社会全体をつくる原動力として、大きな可能性を秘めているのです。
そもそも「科学」の本質は観察からはじまります。対象に直接触れ、自分の目で見て、自己と対象との関係性を五感で感じることなしに、知的好奇心・論理的思考力が養われることはありません。「科学」と言うと「科学は専門家だけが知っていればいい」と自己と科学との関係性を認識しようとしない風潮や、または成果ばかりが注目されがちですが、そこに至るまでのプロセスにこそ、知的好奇心や論理的思考力をはじめとする、科学的なものの見方・考え方、すなわち自己と対象との関係性を構築する姿勢が隠されています。
natural scienceでは、知的好奇心がもたらす心豊かな社会の創造にむけて、「科学」を切り口に、自己と対象との関係性の可視化・再構築の場として機能することを「科学で地域づくり」と位置づけ、日々の科学教育プログラムの開発・実施のほか、大学・研究機関や企業、行政・教育機関等と連携し、2007年から毎年、体験型科学イベント『学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ』を開催しています。『学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ』は、「“科学”って、そもそもなんだろう?」をテーマに、製品や成果等の“結果”だけでなく、科学や技術の“プロセス”を五感で感じられる場づくりを通じて、子どもから大人まで、各人各様の感じ方から自己と対象との関係性を可視化・再構築する場として機能することを目指すものです。
そもそも人間は生まれながらにして知ることを欲する存在です。そして生まれた創造物が共有されることは喜びです。この認識に立つ時、科学は人の本性に根ざすものとなり万人のものとなるでしょう。こうした共感の輪を生み出す循環こそが、人間の本来持つ内発的モチベーションがさらに発揮され、次、その次に登場する科学や技術が継続的に生み出され、わたしたちの心豊かな社会が達成されていく土壌となるはずです。
知的好奇心がもたらす心豊かな社会の創造に資することを願い、今年も『学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ』を開催いたします。皆さまのご理解・ご協力・ご参加を、心よりお待ち申し上げております。
特定非営利活動法人 natural science
企画概要
?科学のプロセスを五感で感じる ・ 科学で地域が見える?
社会の成熟化に伴い、科学や技術はブラックボックス化し、わたしたちは便利さと引き換えに、科学や技術の“プロセス”を五感で感じる機会を失ってきました。しかしながら、科学や技術のもたらす“結果”のみを一方的に享受するだけの姿勢では、科学離れや科学リテラシー不足などの社会的リスクを回避することはできません。
一方で「仙台・宮城」は、「科学」という切り口で見ると、大学・研究機関、民間企業や行政・教育機関等が密集し、研究者や技術者等が日々、研究・開発等の活動を行う、わたしたち市民の生活と科学・技術が隣り合わせで存在する、古くから「学都」と呼ばれる地域です。
この地域の特性を活かし、「科学って、そもそもなんだろう?」をテーマに、大人も子どもも、普段科学に触れている人も触れていない人も、科学や技術の背景にある“人”や“プロセス”を自らの五感で感じられる場として、『学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ』を毎年開催します。
『学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ』は、「科学」を切り口に地域を再発見し、関係性再構築の場として機能することで、知的好奇心がもたらす心豊かな社会の創造に資することを目指します。
ステップと期待する効果
ステップ① 科学の"プロセス"を体験
各出展団体の現場の"人"が「おもしろい」と思う"プロセス"を形にした体験型プログラムを通じて、普段なかなか実感できない"プロセス"を体感することで、子どもから大人まで各人各様の感じ方から自然な形で興味・関心が喚起される。
ステップ② 研究者や技術者等の現場の"人"との対話
喚起された興味・関心は各人 各様であり、それぞれの人が「知りたい」と思うところから、研究者や技術者等の現場の“人” との対話を通じて、各自が興味・関心を深めることができる。
ステップ③ 年間を通じた科学イベントへの参加
本企画の"見本市"的な特徴を活かし、「学都仙台・宮城サイエンスコミュニティ」会員登録により、各出展団体が開催する一般むけ科学イベント(一般公開や市民むけ講座など)情報を市民へ直接的・継続的に配信できるシステムをつくることで、年間を通じて市民が科学に触れられる機会を増やす。
ステップ④ 生活の中で関連事項と遭遇
本企画は地域資源で構成されているため、本企画終了後も、市民が普段の生活の中で関連事項と遭遇する機会は多い。これまで何気なく利用していた製品や成果等の"結果"を見ても、本企画をきっかけに"プロセス"があることを想像でき、興味・関心が継続し、身近に感じられる効果が期待される。
ステップ⑤ 毎年恒例イベントとして参加
毎年開催により認知度は高まりつつあるが、今後も地道に連携機関を増やし、地域の毎年恒例イベントとして定着化を図ることで、科学・技術に興味・関心のある人から、普段は科学イベントにあまり参加しない人まで、幅広い層が科学・技術を楽しむことができる場を地域に創出していく。
ステップ⑥ お互いに応援し合うコミュニティへ
各主体の取組みについて、各主体や市民がお互いに応援し合ったり、表彰し合えるしくみ(サイエンスデイAWARD等)をつくることで、相互理解を深めながら誰もが主体的に科学に参加できる持続可能な『学都「仙台・宮城」サイエンスコミュニティ』の構築を目指していく。
今年の新しいポイント
■「学都仙台・宮城サイエンスマップ」に科学イベント情報掲載(約230,000部配布)
『学都「仙台・宮城」サイエンスマップ』(県内の全公立小・中学校、出展高校等を通じ、
全児童・生徒分約23万部、6月下旬~配布予定)に科学イベント情報を掲載できます。
■「学都仙台・宮城サイエンスマップ~光編~」を当日ガイドブック付録として掲載
地域の研究・開発内容を、光の性質と関連させて、電磁波の波長ごとに紹介します。
■科学イベント情報告知システムを利用できます(コミュニティ会員:約3,500人)
学都「仙台・宮城」サイエンスコミュニティ市民会員(約3,500人:2015年3月現在)に科学イベント情報を発信できるWEBシステムを利用できます(無料)。
開催概要
- 名 称
- ①学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ 2016
②サイエンスデイAWARD2016表彰式・交流パーティー - 日 時
- ①2016年7月17日(日) 9:00~16:00
②2016年7月22日(金)予定 - 会 場
- ①東北大学川内北キャンパス 講義棟 (宮城県仙台市青葉区川内41)
②東北大学カタールサイエンスキャンパスホール(宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉6-6)会場となる東北大学内に、駐車場はございません。 路上駐車場及び周辺施設への駐車は、固くお断りいたします。 ご来場の際には、公共交通機関をご利用ください。
- アクセス
- 仙台駅からのアクセス
- 主 催
- 特定非営利活動法人 natural science (2007年6月設立)
- 共 催
- 東北大学、国立研究開発法人産業技術総合研究所 東北センター、東北大学多元物質科学研究所、国立研究開発法人 科学技術振興機構、仙台高等専門学校、仙台市教育委員会、東北工業大学、公益社団法人応用物理学会東北支部、一般社団法人日本物理学会東北支部、一般社団法人電子情報通信学会東北支部、東北大学カタールサイエンスキャンパス、特定非営利活動法人物理オリンピック日本委員会
- 協 賛
- 株式会社ユーメディア、一般財団法人みやぎ産業科学振興基金
- 後 援
- 文部科学省、宮城県、仙台市、宮城県教育委員会、東北経済産業局、 東北学院大学、一般社団法人東北経済連合会、公益社団法人東北工学教育協会、国立研究開発法人理化学研究所、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構、一般社団法人みやぎ工業会、学都仙台コンソーシアム、仙台商工会議所、 公益財団法人東北活性化研究センター、仙台市PTA 協議会、仙台管区気象台、宮城県中小企業団体中央会、公益社団法人日本技術士会東北支部、 一般社団法人宮城県発明協会、公益社団法人日本分光学会東北支部、公益社団法人日本天文学会、公益社団法人日本金属学会東北支部、一般社団法人電気学会東北支部、公益社団法人土木学会東北支部、一般社団法人日本建築学会東北支部、一般社団法人日本機械学会東北支部、公益社団法人日本化学会東北支部、公益社団法人日本水産学会東北支部、公益社団法人日本建築家協会東北支部、公益社団法人高分子学会東北支部、一般社団法人照明学会東北支部、公益社団法人 計測自動制御学会東北支部、公益社団法人 空気調和・衛生工学会東北支部、一般社団法人触媒学会東日本支部、公益社団法人石油学会東北支部、公益社団法人日本生物工学会、公益社団法人日本磁気学会、日刊工業新聞社東北・北海道総局、産経新聞社東北総局、読売新聞東北総局、毎日新聞仙台支局、朝日新聞仙台総局、河北新報社、東北放送、仙台放送、東日本放送、NHK仙台放送局、ミヤギテレビ、エフエム仙台
- 入 場 料
- 無料
- 来場対象
- こどもからおとなまでどなたでも
- 来場見込
- 約9,000人(2015年実績:8,661人)
- 出展費用
- 無料(ただし出展に関わるその他の費用はご負担下さい)
- 出展募集
- 講座プログラム型:35講座、体験ブース型:65ブース
- お問合せ
- 特定非営利活動法人 natural science 事務局 大草芳江
〒980-0023 仙台市青葉区北目町4-7 HSGビル4階 Five Bridge 内
Tel.022-721-2035
URL http://www.natural-science.or.jp/
お問合せフォームはこちら - 備 考
- 本イベントは学都「仙台・宮城」サイエンスコミュニティ(JST科学技術コミュニケーション推進事業「ネットワーク形成地域型」平成25年度~平成27年度採択事業、提案期間:宮城県、運営機関:特定非営利活動法人 natural science)の土壌づくりの一環として開催されています。
応援メッセージ
掲載順序は到着順です
宮城県知事 村井 嘉浩 さん
『学都「仙台・宮城」サイエンスデイ2016』開催されますこと,誠におめでとうございます。
身の回りにあるモノや現象には,いくつかのプロセスがあります。当たり前に存在するものとして見逃してしまいがちなそのプロセスを体感しようというテーマで始まった『学都「仙台・宮城」サイエンスデイ』は今年で10年目の節目の開催を迎えました。県内の大学・研究機関,関連企業の皆さんの御協力の下,子どもから大人までが,楽しみながらそのプロセスを五感で体験できるなど,科学や技術を身近に感じられる絶好の機会として定着してきました。引き続き,多くの方々の科学や技術への理解を大いに深める場となることを期待しております。
本県は,震災からの復興に向け,県民一丸となって取り組んでいるところですが,このイベントに多くの企業様や県民の皆さんが参加され,宮城,東北を元気にするイベントになることを心から期待します。
仙台市長 奥山 恵美子 さん
今回10回目を迎える『学都「仙台・宮城」サイエンスデイ2016』が開催されますことを心よりお喜び申し上げます。
科学や技術の背景にあるプロセスを五感で感じることができる場として開催されるこのイベントが、学都仙台ならではの取組みとしてすっかり定着してきましたことを大変うれしく思います。
大学・研究機関、関連企業の方々からご協力をいただいて開催されるこのイベントに、子どもから大人まで、多くの市民の皆さんが参加され、学ぶ楽しさを体感し、科学に関心をもっていただければと思います。
本市は東北の中枢都市として、国内外からの交流人口の拡大を図るなど地域経済全体を牽引していくことが求められています。このイベントをきっかけに、科学に興味をもつ方が増え、今後の学都仙台を担う人材が育っていくことを期待しております。
東北大学 副学長(研究力強化・機構改革担当) 金井 浩 さん
こんなに科学が発達しても,人間は光合成のできる木の葉を作ることはできません。似たものは出来ても本物とは程遠いです。必要な元素を組み合わせ単細胞生物のゾウリムシを作ることは,想像すら出来ません。20世紀の科学の発展によって確かに豊かな生活ができるようになりましたが,身の回りには,まだ解明されていないことの方が遥かに多いのです。不思議に思う「知的好奇心」を大切にし,自然や社会を相手に不思議を解明する学問が「科学(サイエンス)」です。そこでの発見をもとに,さらに人や社会を豊かにする発明などの学問を「工学(エンジニアリング)」と言います。このサイエンスディのテーマの「心豊かな」というのは,周囲や自然に関心をもち,受け身でなく積極的な気持ちで生きることだと思います。出品される多くは,こうした心豊かな方々の成果です。是非参加される皆さんの知的好奇心もさらに豊かになることを願っています。
国立研究開発法人 産業技術総合研究所東北センター所長 松田 宏雄さん
いよいよ第10回目の学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ開催を迎えるに当たり、当初から共催メンバーとして参加させていただいている産総研東北センター職員一同から、心よりお祝いとお礼を申し上げます。地域の自治体、企業、大学などの研究機関、高校、小中学校など、幅広い年齢層の皆さんが主体的に科学体験に参加し、とうとうその参加者総数が1万人に及ばんとする大きく素晴らしいイベントに成長して来たことは、大変うれしく思うと同時に、主体的に運営の労を取ってこられた方々に感謝いたします。
産業技術総合研究所は、科学技術研究の成果によって産業振興を図り、日本の生活環境を向上させる使命を担っておりますが、科学の恩恵は我が国ばかりでなく世界の平和と発展に寄与するものと信じて疑いません。皆さんが科学に興味を持ってさまざまな意見を発信する力を養うことが、世界の平和と安心な社会の基盤となります。そのようなきっかけを与えるサイエンス・デイの取り組みが、ますます発展されることを心から祈って応援して参ります。
国立仙台高専 校長・東北大学名誉教授 福村 裕史 さん
ここ仙台・宮城の地は、古くから「学都」として知られる学問の盛んな地域です。それに関連する大学を始めとしたさまざまな機関がたくさんありますが、これらの多くの機関と連携して、NPO法人natural scienceが学都「仙台・宮城」サイエンス・デイを2007年に立ち上げられました。その後毎年の開催で年を経るごとに出展者も参加者も増加の一途をたどり、今では毎年の一大定例行事となりました。若い世代から高年層まで幅広い年齢層にわたる人々がサイエンスを理解し、親しみを持っていただきながら、我が国の将来を担う人材を地域全体で育成していく文化をつくりあげていくことは、大変意義深いことだと思います。
natural scienceには心から敬意を表するとともに、今年も、これまで以上に活発で楽しいサイエンス・デイとなることを祈念しております。
仙台市天文台 台長 土佐 誠 さん
『学都「仙台・宮城」サイエンスデイ2016 』の開催おめでとうございます。今年10回目を迎え、科学ファンにとっては待ちどおしい恒例のイベントになりました。科学・技術の成果は昔も今も驚くべきものがありますが、私にはそこに至るプロセスが興味深く面白いと思います。これはサイエンスデーのテーマで、おおいに共感するところです。最先端の成果も歴史上の大発見も、様々な観察・実験・思考が繰り返され、自然の理解が深まるなかで発見されました。今年のサイエンスデーには、日が暮れると西の空に木星、南の空に土星と火星が見られます。これらの惑星の不思議な動きはコペルニクス、ケプラー、ガリレオ、ニュートンなど多くの人の心をとらえ、やがて現代科学・力学の基礎が築かれました。今も、私たちがこれらの惑星の動きを理解しようとすれば、彼らの追体験ができます。サイエンスデーで科学・技術のプロセスを学び楽しんだあと、日が暮れたら空を見上げて火星や土星を探してみてください。あなたにとって新しい発見があるかもしれません。
東北大学・日本物理学会東北支部 支部長・日本分光学会東北支部 支部長 吉澤 雅幸 さん
『学都「仙台・宮城」サイエンスデイ2016』の開催おめでとうございます。
「サイエンスデイ」には子供と一緒に数回来場をした経験があります。たくさんの体験型の企画があり子供から大人まで楽しめる素晴らしいイベントである思います。私の子供が興味をもった企画は、最初は簡単な参加型のものでしたが、年を追うごとに自分で実際にものを作る企画や原理をわかりやすく紹介している企画へと変わっていき、子供の成長を感じられる場でもありました。今年は応援する立場として関わることができ、大変光栄に思っています。久しぶりに訪れる「サイエンスデイ」を楽しみにしています。
東北大学理学研究科長 早坂 忠裕さん
私たちを取り巻く世界はどうなっているのか?私たちは何処から来て何処へ行くのか?このように誰もが疑問に思うことについて、自然を対象に追求する学問が現代の“科学”です。それは、基礎・応用・実用というような意味での基礎科学とは異なり、より哲学的な意味を持ちます。科学には、人類共通の新たな知的資産を生み出し、知識を体系化して未来へ継承することが求められています。新しい知のフロンティアを開拓するためには、先人達が積み上げてきた科学を理解し、多様な分野に興味を持ち、また、異分野の人間と交流することが重要です。たとえば、東北大学理学部・理学研究科では、多様な分野の教員、研究者、学生達が同じキャンパスで研究教育、勉学に励むことにより、数学と化学・物性物理学、素粒子物理学と地球科学、化学と生物学といった分野で連携が進み、新たな成果を生み出しつつあります。サイエンスデイに参加される皆さんも好奇心と想像力を活かして、私たちを取り巻く世界のことについて是非考えてみてください。
東北大学 工学研究科長 滝澤 博胤 さん
新しいものを産みだすことを「創造」といいます。「創造」によって人々の暮らしは豊かになり、世の中は変革し、やがて新しい文化・文明の誕生へと繋がっていきます。「創造」の原点は「想像」にあると思います。日常の中のほんの小さな発見であっても、「なぜだろう?どうしてだろう?」と考える中で、ひらめきが生まれ、時には大きな発明へと結びつくのでしょう。観察から想像への道筋が科学の本質であって、皆さん一人一人の心の中にある好奇心、探究心は科学の源泉そのものです。自分自身の興味を掘り下げるとともに、周りの人との「科学的な雑談」を通じ、大いに想像して欲しいと願います。この「サイエンスデイ」が皆さんの心の中にある好奇心、探究心を触発し、未来を創造する源流となる発見・発明を生み出すことを期待します。
東北大学環境科学研究科長 吉岡 敏明 さん
今年も『学都「仙台・宮城」サイエンスデイ2016』が開催となりますこと、そして、10周年を迎えられるとのこと、誠におめでとうございます。まさに「継続は力なり」。事務局の皆さま、そして関係者の皆さまの努力に心から敬意を表します。
回を重ねるごとに出展規模の拡大と来場者数の増加、関係者の輪がどんどん広がって、今ではすっかり科学イベントとして定着しており、多くのファンの皆さんがこの季節を楽しみにされていることでしょう。私も科学の世界に魅せられて研究者となった一人ですが、科学を通じて体験できる事柄は、観察する集中力、理解を深める力、発見する喜びなど、五感を刺激する様々なプロセスが満載です。一人でも多くの皆さんにその魅力に触れて頂きたいと願います。学都「仙台・宮城」にふさわしいイベントとして、今年のサイエンスデイにたくさんの子供達、大人達の感動と笑顔が溢れる一日となりますよう、心から祈念申し上げます。
公益社団法人応用物理学会東北支部長 佐藤俊一 さん
科学の源は知的好奇心であり、人が知りたいという根源的な欲求に駆られて見つけ出した結果を集大成したものが現在の科学の基盤となっていると思います。ひと昔前の科学は裕福な人々の個人的な貢献に支えられていた側面があったようですが、現在では人類の進歩や幸福の実現に欠かせない身近な存在となっています。今こそ、私たちひとりひとりが必ず持っている知的好奇心を大事に育て、未来の地球のために役立てなければなりません。
応用物理学会は科学に深く携わっている組織として、科学に関する情報の発信と科学に親しむ機会の提供を、事業の柱のひとつとして活動しています。サイエンスデイで体験できる科学の面白さや知的好奇心を満たすことの満足感を、十分に堪能できることを期待しています。
スリーエム仙台市科学館 館長 石井 鉄雄 さん
仙台・宮城には、いろいろな分野の科学を扱う大学や研究機関、企業がたくさんあります。でも、そこでいったいどんな研究が行われているのかを知ることはなかなかできません。『学都「仙台・宮城」サイエンスデイ』では、これらに関わる多くの人たちが一堂に集まって、わかりやすく研究の中身を教えてくれます。また、将来の科学者を目指す中学・高校や高専の生徒さんも、すばらしいパフォーマンスを披露します。 サイエンスデイは、科学や技術を実際に見て、触れて、ためしてみること、そして科学をささえる多くの人たちと身近にふれあうことができる、一日限りの科学のテーマパークです。私たちスリーエム仙台市科学館は、この催しを心から応援しています。
宮城県高等学校理科研究会会長・宮城県仙台南高等学校校長 小田 浩一 さん
『学都「仙台・宮城」サイエンスデイ2016』,今年は節目の10回目,まことにおめでとうございます。サイエンスデイは「理科」好きの子どもたちにとって,夏休み前の楽しい行事としてすっかり定着してきました。「知的好奇心がもたらす心豊かな社会の創造にむけて」のタイトルどおり,参加した子供たちがscienceを楽しく身近なものとして感じ,科学的なものの見方や考え方に触れることで,次の社会の担い手として育っていると感じています。参加者の皆様,協賛の企業や出展者の皆様, natural scienceのこの素晴らしい取り組みをこれからも応援していきましょう。
東北大学情報科学研究科長 徳山 豪 さん
数学や理科などの自然科学は『勉強のための勉強』をするのは大変ですし、なかなか身についていきません。その反面、若いうちに科学の魅力に触れて好奇心を持てば、科学ほど楽しく勉強できるものはありません。私の場合は、幼年時にシートン動物記とファーブル昆虫記を読んだことが、科学への興味の第一歩でした。そのあとは科学図書や学習参考書を親におねだりして、むさぼるように読んだものです。今の専門分野は動物学ではないのですが、自然の不思議を様々な工夫で解明していくことへの興味と感動は忘れずに今に至っております。私のころは本しかなかったのですが、百聞は一見に如かずといいます。サイエンスデイで科学の不思議を実際に目の当たりにし、専門の研究者にわかりやすく説明してもらえるのは、まことにうらやましく、素晴らしい機会であります。科学立国を標榜する日本の未来のためにも、またご来場の皆さまご自身の将来のためにも、ぜひ科学の楽しさと感動をご体験いただければと思っております。
東北工業大学 学長 今野 弘 さん
『学都「仙台・宮城」サイエンスデイ2016』の開催、誠におめでとうございます。
科学技術の使命は「ゆたかな暮らしの創出」にあります。現実に、サイエンスやテクノロジーは今の私たちの便利な暮らしを支えています。しかし、物質的なゆたかさが増す一方で、乗り越えなければならない沢山の課題に直面していることも事実です。それらの多くの課題に「科学の目」でしっかりと向き合い、それを乗り越えていくことは、まさに私たち現代人に課せられた命題では無いでしょうか?
物質的ゆたかさだけでなく心ゆたかな社会と暮らしの実現のために、サイエンスは、そしてテクノロジーはどんなことができるのか。日々の暮らしの中にさまざまな疑問を持ち、解答を求めていろいろと工夫を重ねることは、科学に対する興味を深め、視野を広げることに大いに役立ちます。サイエンスデイのすばらしさは、子供や大人を問わず、そのような「生活の中にある科学」を考えるきっかけを作ってくれるところにあると言っていいでしょう。
今年で記念すべき10回目を迎えるサイエンスデイが、これまで以上に有意義で楽しい催しになりますように、心から応援します。
一般社団法人 東北経済連合会 会長 海輪 誠 さん
『学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ』の10回目の開催、おめでとうございます。みなさんは「国際リニアコライダー(ILC)」をご存じですか。ILCは、宇宙誕生の謎に迫る素粒子物理学の実験を行なう国際共同科学プロジェクトです。ILCは、世界中から「優れた人材」を集め「新しい知」を生みだす可能性を秘めています。東北地域が「世界の知の拠点」となり、未来を担う子どもたちへの教育や人間形成にも役立つことも期待されています。2013年8月に、この分野の研究者グループで構成されるILC立地評価会議が、「ILCの国内候補地として北上サイトを最適」とする評価をとりまとめ公表しました。このため、ILCの東北地域での実現に向け、地域全体が力を合わせて取り組んでいるところです。今回、東経連はサイエンス・デイにILCのブースを出展します。ぜひブースにお立ち寄り頂き、プロジェクトの意義をご理解頂きたく思います。「サイエンス・デイ」が盛会に開催され、子どもたちの科学技術への興味関心を高める機会となり、それが輝かしい未来に繋がることを大いに期待しています。
東北大学 医工学研究科長 出江 紳一 さん
「充分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない。」これは「2001年宇宙の旅」などを書いた有名なSF作家アーサー・C・クラークの言葉とされています。科学技術は魔法ではありません。同様に自然界の現象も魔法ではありません。自然現象の不思議さに驚き感動する気持ちは大切ですが、それで終わっては魔法に対する態度と変わりがありません。サイエンス・デイは、驚きや感動を入口とし、その現象の不思議さの仕組みを解明する道に人を誘う取組みであると思います。社会の諸問題を解決するにはこの道を歩み、魔法ではなく、仕組みの分かった技術を、適切な方法で用いるしかありません。医工学研究科は、病気を治したり、身体の回復を促進したり、あるいは介護の負担を軽くしたりするために、困っている人たちのいる現場のニーズを集め、社会に役立つアイディアにし、それを数学・物理・化学の力で実現可能な技術として具現化することに取組んでいます。サイエンス・デイの会場にはこの探求活動を推進するエンジンとなる好奇心が溢れていると感じます。
東北大学 多元物質科学研究所 所長 村松 淳司さん
サイエンスデー!何て素晴らしい企画でしょうか。子どもはみんな科学好き! わたしはそう思っています。動物、植物、宇宙、自動車、機械、飛行機、スマートフォン、タブレットPC。身の回りは「科学」で、いっぱい。どうしてだろう、なんでだろう、という、疑問の数々・・・・ こうしてみよう、ああしてみよう、こっちはどうかな、あっちはどうかな、自分で試してみようという、興味と意欲と、好奇心のまと! とってもそぼくな疑問と、とっても素直な質問に、たくさんの人がやさしく教えてくれる! あるいは、真剣にいっしょに考えてくれる! そんな場が、サイエンスデーです。この日、自分で見て、聞いて、触って、感じて、におって。五感のすべてを使って、得た体験、経験、知識、興味、好奇心を、大切に! いつかまた、それが開花するときが、必ず来ます。サイエンスデーは、そんなみんなを、お待ちしています。
東北大学 理事(産学担当) 進藤 秀夫 さん
近年の我が国の科学技術のトピックの一つに、「高輝度かつ省エネの白色光源の開発を可能とした青色LEDの発明への貢献」に関連して日本の3研究者(赤崎勇先生、天野浩先生、中村修二先生)がノーベル物理学賞を受賞されたことがあげられます。この発明の凄いところは、照明やディスプレーなどに広く使われる形で、世界の人々の生活を変え、新しい産業を生み出した点にあると言えます。科学技術はこうして、経済成長や社会課題解決、イノベーションの主要な手段として重用されていますが、その体系が複雑になるにつれ、「わかりにくく」「とっつきにくい」存在ともなってきているようです。しかしながら、現在もなお自然界には、宇宙誕生の謎や生命の神秘などをはじめ、「なぜこんなことが起こるのか?」という謎があり、多くの若者が、「どうすればその謎が解けるのか?」とか「どうすれば人間社会で再現したり活用したりできるのか?」といった挑戦を繰り広げてきました。その「好奇心」こそが科学技術の出発点といっても過言でないと思います。今年、サイエンスデイ2016にお越しになる子供たちや若者たち、そしてご父兄の方々にとって、このイベントが、新たな「謎」や「好奇心」を呼び起こし、科学技術の魅力を示してくれるようなものとなることを期待しています。
一般社団法人電子情報通信学会 東北支部 支部長 曽根 秀昭 さん
10 周年を迎える学都「仙台・宮城」サイエンスデイ 2016 の開催,誠におめでとうございます.10 年前に始まったこのイベントが仙台・宮城の地にすっかり定着し,夏の風物詩になったこと大変すばらしいことと思います.「科学」は一見難しいものに感じるかもしれませんが,我々の身の回りのあらゆるところで役に立っています.例えば皆さんがお使いの携帯電話を例にしてみても,アンテナ・電磁波,半導体,光通信など様々な技術の上に成り立っています.そんな技術の中には,ここ仙台・宮城で生まれた研究成果も数多くあります.是非そのような技術に一つでも多く触れて頂ければと思います.
電子情報通信学会は 1917 年に創立され,ちょうど来年(2017 年)に100 周年を迎えます.本会は電子情報通信および関連する分野の国際学会として,人材の育成に貢献することを目指しています.サイエンスデイで来場された皆さんが科学に触れて,新しい発見につながることを心より期待しています.