開催報告
- 概要
- アンケート結果
- 学会発表
第1回 natural science CAFE「なんで、魚は、まっすぐ進むの?」
科学が歴史の積み重ねの中で大きくなるに従って、
研究のすすめ方が大型のプロジェクトによるものに
なってくるのはわかります。
ただ科学のもうひとつの側面として、
個人から生まれる「なんでだろう?」という
素朴な疑問から始まる研究があります。
自然の教室で子どもたちと発見した
素朴な「なんでだろう」を
「n.s. 研究所」で形にしていきたいと思います。
第1回目となる「natural science CAFE」では、
夏の教室で、子どもからでた「さなかは、どうして前に進むの?」
から始まった「n.s. 研究所」の報告をさせていただきました。
この質問に答えるのは、実は難しくて、難しいながらもなんとか実験をしていくプロセスを
すこしでも伝えられたらと思います。謝辞:
メカドジョウの制作に関して、東北学院大学教養学部・情報科学科の菅原研助教授にご協力いただきました。菅原先生は、生物にインスパイアされた群れロボットの研究開発を行っている方で、今回のサイエンスカフェにあたっては、ドジョウやヘビの運動パターンについての議論をさせていただきました。この場をかりて感謝いたします。普段の研究で得た技術と知識を使って
普段とは異なる研究を
普段接することのない研究者と行うことで
技術の洗練、知識の再認識ができることが
参加する楽しみでありモチベーションとなっております。
今回のテーマであったさかなが進むときの規則性については
もちろんですがそれを見出すために用いた"道具"自体は
身の回りにあふれていることを感じてほしかったです。
昨今の技術、物流の発展により高度な道具が
非常に容易に手に入る環境にあり
それらが自分たちの行った研究に非常に役に立ちました。
今回は上の伝えたかったことについて口ではお話したものの
明示的に伝えるテーマではありませんでした。
いずれこのようなテーマでサイエンスカフェが
できたらと思っております。
開催趣旨
近年、我が国の科学技術研究および産業競争力の強化を実現する「科学技術創造立国」の基盤を揺るがす深刻な問題として、子どもたちの「理科離れ」が叫ばれています。「理科離れ」は単に「個人的に理科が嫌い」という問題ではなく、理科を学ぶ過程で本来養われるはずの「知的好奇心」や「論理的思考力」等の低下を意味しています。その結果として、文理問わず高等教育を理解できない学生が増大し、大学教育の質の維持が著しく困難に陥っているというかたちで問題は顕在化しており、もはや「理科離れ」問題は、国民全体による知の問題、すなわち社会的リスクであると捉えられています。
これらの社会的背景に、社会の細分化・複雑化に伴い、個々は専門家に任せ、表面だけを利用するブラックボックス化が進んだことがあります。その結果、わたしたちは効率性と引き換えに、本来そこにあるはずの自己と対象との関係性を実感することが困難な状況に陥っています。しかしながら本来、自己と対象との関係性の集積が、すなわち社会です。この自己と対象との関係性が見えない危機こそが、個人・地域社会・国レベルでの問題の本質的な原因とnatural science では捉え、そこから解決策を見出していきます。
自己と対象との関係性を実感しやすい範囲として、natural science は社会の中でも特に"地域"に着目します。自分が社会に与えている影響と自分が社会から受けている影響を実感できることで、人は自らの社会的存在意義を自覚し、主体的に活動することができます。このようなひとり一人の内発的モチベーションによる主体的なアクティビティーが、地域をつくり、そして社会全体をつくるドライビングフォースとなります。つまり"地域"こそが、社会をつくる基盤であると同時に、社会全体をつくる原動力として、大きな可能性を秘めているのです。
「科学」の本質は観察からはじまります。対象に直接触れ、自分の目で見て、自己と対象との関係性を五感で感じることなしに、知的好奇心・論理的思考力が養われることはありません。「科学」と言うと「科学は専門家だけが知っていればいい」と自己と科学との関係性を認識しようとしない風潮や、または成果ばかりが注目されがちですが、そこに至るまでのプロセスにこそ、知的好奇心や論理的思考力をはじめとする、科学的なものの見方・考え方、すなわち自己と対象との関係性を構築する姿勢が隠されています。
natural scienceでは、知的好奇心がもたらす心豊かな社会の創造にむけて、「科学」を切り口に、自己と対象との関係性の可視化・再構築の場として機能することを「科学で地域づくり」と位置づけ、日々の科学教育プログラムの開発・実施のほか、大学・研究機関や企業、行政・教育機関等と連携し、2007年から毎年、体験型科学イベント『学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ』を開催しています。『学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ』は、「"科学"って、そもそもなんだろう?」をテーマに、製品や成果等の"結果"だけでなく、科学や技術の"プロセス"を五感で感じられる場づくりを通じて、子どもから大人まで、各人各様の感じ方から自己と対象との関係性を可視化・再構築する場として機能することを目指すものです。
そもそも人間は生まれながらにして知ることを欲する存在です。そして生まれた創造物が共有されることは喜びです。この認識に立つ時、科学は人の本性に根ざすものとなり万人のものとなるでしょう。こうした共感の輪を生み出す循環こそが、人間の本来持つ内発的モチベーションがさらに発揮され、次、その次に登場する科学や技術が継続的に生み出され、わたしたちの心豊かな社会が達成されていく土壌となるはずです。
知的好奇心がもたらす心豊かな社会の創造に資することを願い、今年も『学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ』を開催いたします。皆さまのご理解・ご協力・ご参加を、心よりお待ち申し上げております。
特定非営利活動法人 natural science
企画概要
昨夏の「体験型自然科学の教室」。 子どもから、ある質問がありました。 「なんで、魚は、まっすぐ進むの?」 |
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あなたなら、子どもにどう説明しますか? 実は、よくよく考えてみると、 意外と、奥深い問いかけなのです! |
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それから1年間、かがくしゃ達は、n.s. 研究所を重ねました。 「水がなくても進むには、どうすればいいのだろう?」 「魚がまっすぐに進む、必要十分条件はなんだろう?」 その気になる研究プロセスを、今回のn.s.CAFEで発表します。 |
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でも、ただ発表を聞いているだけでは、おもしろくないですよね。 そこで、皆さんにも臨場感あふれる研究プロセスを楽しんで いただけるように、ライブ形式のサイエンスカフェを開催します! |
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科学の知識がなくても、大丈夫。 「日常」を見る視点が、ちょっと変わりますよ。 コーヒー片手に、「科学する」時間を味わいましょう。 |
対象:幼児~小学生
お兄さんやお姉さんと一緒に、
実験や工作で遊べるスペースを
ご用意しています。
何で遊ぶかは、当日のお楽しみ。
開催概要
- 名 称
- 第1回 natural science cafe
- 日 時
- 2007年6月24日(日)10:00~12:00
- 会 場
- Five Bridge (仙台市青葉区北目町4-7 HSGビル3階)
- 対 象
- どなたでも
- 定 員
- 大人20名、子ども20名(親子での参加歓迎)
- 費 用
- 親子各500円(実験器具実費、お茶代込み)
- 主 催
- 特定非営利活動法人 natural science (2007年6月設立)
- 備 考
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ナチュラルサイエンスカフェは、大人対象のイベントです。
お子様(幼児~)には、実験や工作で遊べるスペースをご用意しております。